IMPORT
PLUS LIFE

04
SUMMER

MY TOOL
IT’s an awEsome thing in my life.

こだわりの〝道具〟がある。
それがあるから、何かができる。
それがあるから、より価値が高まる。

人生に置いて最高の道具と
出会い、向きあうことで
右へ左へハンドルを切ることができる。

JEEPもまた道具。
主役であるオーナーの人生を
より引き立て、豊かにする
最高の道具として
いつもひっそりと横へ佇む。

今回は、そんな道具にこだわる
一流の人たちへスポットをあて

より深みのある人生へ。


My life with my jeep.

新たな挑戦で次のステージへ

ジープ2018.10.26

「本物ってなんだろう?」と、自分の中で繰り返してきた10年。“自分らしくありたい”と切り開いてきた道は、苦難も多かったけれど、楽しいものだった。型にはまらず、でもどん欲に。その先に、新しい“本物の価値”があると信じた。

僕はまだまだ全開で走り続けなければならない。

20代の頃、兵庫から北海道へ移住し、プロスノーボーダーとして活動しながら、ラーメンチェーン店で働く毎日。休みができると、刺激を求めて、必死に貯めたお金でアメリカやニュージーランドへ。自分が毎日見ている景色とは別世界に憧れた。ごつくてワイルドで、普遍的に愛され続けるラングラーに惚れ込んだのもこの頃。「いつかこの車に乗ろう」、そう決めていた。

3年前、「Japanese Ramen Noodle Lab Q」という屋号を抱え、ラーメン屋を開業。僕は、「日本らしい本物のラーメン」を作りたかった。最初は、麺打ちまでは出来なかったので仕入れていたけれど、「3年後には、必ず自家製麺にする」という目標を持ち、まだ浸透していなかった「清湯(チンタン)醤油」を看板メニューに。“選ばれる一杯”になるためには、自分が感じた“本物の価値”を伝え続けたいと思った。

昔ほどはできなくなったけれど、冬はスノーボード、夏はサーフィンへ、気分転換に出かける。今日は、夜明け前の浜厚真へ。ラングラーに乗って、小一時間のドライブが、非日常へと誘ってくれる。見た目も走りもワイルドかと思いきや、高速道路の走りも静かで抜群の安定感。雪山も砂浜も、手元のレバーで簡単に4WDに切り替えできる、並外れたオフロード性能も、僕にとって最高。ラングラーに乗り換えてから、「この場所、行けるか」みたいなストレスが、大幅に少なくなった。浜にそっと横づけし、一息ついたところで海へ。サーフィンは、海に溶け込んでいくような、自然との一体感が好き。唯一、今の僕の頭の中を、緩めてくれる時間かもしれない。

夢はまだ半ば。社員が3人増えた今、未来を切り開き続けるためにも、僕はまだまだ全開で走り続けなければならない。

好きなお店の道具のルーツ

今回、取材した平岡寛視さんが好きなお店を3店舗ピックアップ。そこに共通するのは、料理が美味しいのはもちろんのこと「愛用している道具のルーツ」。

1店舗目は、2016年の秋にオープンした、西10丁目の細い小道に佇む一軒のフレンチレストラン。

平岡:あんまりお店を食べ歩いたりとかはしないんですけど、宮越さんの作るテリーヌは絶品。鶏レバーは、どっちかっていうと苦手なんですけど、これは食べられるというか、おいしすぎ! と思ったんですよね。

宮越:そうですか? それは、うれしいですね。このテリーヌは、父のような先輩のような大切なシェフから譲り受けた「テリーヌ型」で作っているんです。独立する前に、そのシェフのお店にずっと通っていて、「パテドカンパーニュ」が大好きだったんです。だから、独立するときには、シャルキュトリーを売りにしたいと意識するようになって。試作を重ね、かなり満足できる出来になったときに、そのシェフに試食してもらったんです。そしたら、「おまえがこの味を作ってくれるなら、俺はもうパテドカンパーニュはやめるかな」と言って、このテリーヌ型をくれたんです。少し欠けた傷や、テリーヌを切った包丁の痕、いろんな想いも魂も詰まっているものを、僕は誠心誠意を持って繋いでいかなければならないなと思いました。このテリーヌ型に恥じない店作りをしていきたいですね。

2店舗目は、平岡さんが大切な人としか行かないし、あまり人に教えたことないと渋るほどお気に入りの、ススキノの隠れ家的すし屋。

平岡:松本さんの“粋”なところが本当に好き。フィーリングがとにかく合うんです。人生ではじめて“通えるお寿司屋さん”に出逢えました。カウンターの端っこにいつも座るんですけど、一つひとつが丁寧で美しくて、まさにプロの仕事。僕も見習わなきゃ。
松本:何いってるんですか!(笑)僕は、平岡さんのラーメン食べたときに、「この人、どんだけの手間かけてラーメン作っているんだろう」と思いましたよ。だって、ラーメンというか、和食の領域ですもん。

平岡:松本さんに言われたら照れます。カウンターからいつも惚れ惚れしていますが、包丁もツヤツヤですよね。

松本:包丁は、仕事が終わったら毎日研いでから店を出ますね。一番良く使う包丁は、16年前、はじめてカウンターに入るとき、当時の親方が選んでくれたんです。お前が買わないなら、俺が買うって言って(笑)。当時は15万円で高価でしたが、今でもこんなにきれいなんですよ。長く大切に使うという気持ちが、日々のよい習慣に繋がっているかもしれないですね。

3店舗目は、3年前にオープンした、平岡さんのラーメン店。

平岡:2017年1月の3周年を機に、店名を少しだけ変えたんです。決意を込めて丼もオリジナルに。ラーメン丼によく描かれている“雷文(らいもん)”を模したQのロゴマークと、どんぶりの底には「THANK YOU」の文字を。このどんぶりには、10年間の下積み時代に親方から教えてもらったことを、新たなラーメンに可能性を紡いでいきたいという気持ちを込めているんです。これは、僕が厨房に立つ日に作るラーメンにしか使わないようにしています。慣れることなく初心を忘れずに、いつまでもおいしいラーメンを作り続けたいという思いを、一杯に込めて。

  • [取材協力]Food Craftory Amoir

    住 所 / 札幌市中央区南2条西10丁目1000-15 アオイビル2F
    電 話 / 080 4505 8336 
    営業時間 / 17:00-25:00 
    定休日 / WED

  • [取材協力]鮨 まつもと

    住 所 / 札幌市中央区南5条西3丁目8 N・グランデビルB1F
    電 話 / 011 252 7881 
    営業時間 / 18:00-25:00 SUN_18:00-23:00 
    定休日 / WED

  • [取材協力]JAPANESE RAMEN NOODLE LAB Q

    住 所 / 札幌市中央区北1条西2丁目1-3 りんどうビルB1F 
    電 話 / 011 212 1499
    営業時間 / 11:00-15:00 MON.TUE.WED_17:00-23:30 
    定休日 / SUN